この記事の要点
ホームページの現在地は「見た目」と「見つかるか」の2軸で測れます。見つかるかは、①URLを直接入力すれば見られる、②社名で検索すると出てくる、③3〜5語の具体的な検索で出て新規がわずかに取れる、④ネットからの集客が十分にある、の4段階。②と③のあいだの段差が大きく、次の一手は③に進むことです。
公開日 2026-10-03
自社サイトは今どの段階にいるのか?
ホームページが集客につながるかどうかは、「見つかるか」の4段階で測れます。①URLを直接入力すれば見られる、②社名やURLで検索すると出てくる、③3〜5語を掛け合わせた具体的な検索で上位に出て新規の集客がわずかに取れている、④ネット上から十分な集客が取れている、の順です。この4段階のどこにいるかが決まると、次に足すものが一つに絞れます。
段階を分けておくと、「ホームページがあるのに集客できない」という漠然とした悩みが、「②から③に進めていない」という具体的な現在地に変わります。やることが一つに絞れるので、予算と人が限られていても着手できます。
| 段階 | 状態 | 自社で確認する方法 |
|---|---|---|
| 1 | URLを直接叩けば閲覧できる(公開されている) | ブラウザにURLを入力して表示されるか |
| 2 | 固有名詞・URLでの検索で表示される(検索サイトに登録されている) | 社名・屋号で検索して自社サイトが出てくるか |
| 3 | 3〜5語を掛け合わせた具体的な検索で上位に出て、わずかながら新規集客が取れている | 社名を知らない人が使う言葉で検索して出てくるか/新規の問い合わせが少しでも入り始めているか |
| 4 | ネット上からの十分な集客が取れている | 新規の問い合わせのうち、検索経由の割合が読めるか |
②と③の境目がいちばん大きい
②は、サイトが公開されていれば到達しやすい段階です。社名で検索して自社が出てくるのは、すでに名前を知っている人に向けた状態です。この段階のサイトは、名刺交換や紹介の「後追い確認」は受け止められますが、まだ名前を知らない人には届きません。
③は、社名を知らない人が自分の困りごとの言葉で検索して辿り着き、新規の集客がわずかながら取れている状態です。③に入ったかどうかは、名前を知らない相手からの新規の問い合わせが少しでも入り始めているかで見ます。「まだ一件も入っていない」なら、現在地は②と考えて打ち手を決めるのが分かりやすいです。
この記事は「現在地の測定」に絞っています
段階分けは、あくまで今どこにいるかを測るためのものです。「なぜ集客できていないのか」という原因の切り分けは別の整理になります。
- 現在地を測る:この記事の4段階と見た目の4フェーズで、今どこにいるかを確認する
- 原因を切り分ける:ホームページから集客できない原因は4つ|直す順番から整理するで、詰まっている箇所ごとの直し方を確認する
- 関連記事をまとめて見る:集客カテゴリ
社名で検索すると出るだけの状態から、次に何をすればいいのか?
次に目指すのは③です。1語や2語の大きな言葉で勝ちにいくのではなく、3〜5語を掛け合わせた具体的な検索で見つかる状態をつくります。その組み合わせの手がかりになるのは、現場で実際に聞かれている質問の言葉だと考えています。
大きな言葉は、予算と人を大量に投入している会社がすでに受け止めている状況になりやすいと考えています。限られた条件で戦うなら、組み合わせが具体的な検索から入るほうが現実的です。3語、4語、5語ぐらい掛け合わせた検索は一件あたりの数が少ない一方で、困りごとが具体的な検索ほど相談につながりやすいという考え方もあります。
ここで目指すのは、3〜5語の掛け合わせで自社のページが見つかる状態をつくることです。その組み合わせの手がかりになるのは、問い合わせや商談の場で相手が最初に口にした困りごとの言葉だと考えています。たとえば「士業 ホームページ 問い合わせ 来ない」のように、相手の言い方をそのまま並べた形です。
現場の言葉をそのまま使う
業界の正式名称や社内用語に言い換えると、検索する側の言葉からずれます。ずれた言葉で書かれたページは、内容が正しくても見つかりにくくなると考えています。ヒアリングの場で相手が口にした言い方を、そのまま見出しに使うほうが届きやすくなります。
- 相手が「集客」と言うなら「集客」と書く
- 相手が「問い合わせが来ない」と言うなら、その6文字をそのまま使う
- 社内で使っている略語・商品コードは見出しに出さない
この積み上げは、1本書いて終わりにはなりません。困りごとの種類ごとに1本ずつ足していくことで、③の範囲が少しずつ広がっていきます。
見た目はどこまで作り込むべきか?
見た目にも4つのフェーズがあります。最初に越えるべきは第二フェーズ、つまり事業内容など全体的な情報が載っていて、信頼をギリギリでも損なわない状態までです。そこを越えたら、見た目の投資はいったん止めて集客側に回すほうが効率的です。
| フェーズ | 状態 |
|---|---|
| 第一 | 会社名・住所・電話番号・お問い合わせ動線など、最低限の情報が正しく載っている |
| 第二 | 事業内容など全体的な情報が載っていて、信頼をギリギリでも損なわない |
| 第三 | ちゃんと更新されていて、最新情報を適切に届けられている |
| 第四 | ブランディングできるサイト(情報量・コンテンツ量・デザインがすべて揃い、会社がどう見られたいかを伝えられる) |
まず「信頼を損なわないホームページ」を通過点にする
まずホームページは信頼を損なわないホームページであること。これをね、クリアした方がいいと思っています。
第二フェーズは、見た目が優れている状態ではありません。会社名・所在地・連絡先・事業内容が正しく載っていて、検索して辿り着いた人が「ここに連絡して大丈夫そうだ」と判断できる状態です。確認する観点はシンプルです。
- 会社名・所在地・連絡先が正しく、最新の内容で載っているか
- 事業内容が、業界外の人にも伝わる言葉で書かれているか
- 問い合わせ先と、その後の流れが分かるか
第三フェーズの「更新されている」は、集客を進める過程で自然に満たされます。記事を足していけば更新は止まらないので、集客側の打ち手とデザイン側の進行が同時に進む形になります。
なぜ見た目を先に完成させると失敗しやすいのか?
いくらブランディングに優れたサイトをつくっても、誰にも見てもらえなければ、そのサイトはほとんど無価値になってしまいます。さらに、見た目も見つかりやすさも、いきなり一番上の段階を目指すととんでもない予算がかかります。2軸の両方で最上段を狙わないことが、予算を守る条件になります。
いくらブランディングに優れた素晴らしいウェブサイトを作ったとしても、誰にも見てもらえなかったら、結局そのサイトってほとんど無価値になってしまうんですよね。
見た目の第四フェーズは、情報量・コンテンツ量・デザインのすべてを揃える段階です。制作費も、載せる情報を整える手間も大きくなります。見つかるかの④も同じで、十分な集客が取れている状態に一気に到達させようとすると、投下する量が跳ね上がります。
投資が無駄になるのではなく、順番が逆になっている
デザインに投資すること自体が間違っているわけではありません。問題は、訪問者がほとんどいない状態で見た目を最上段まで上げると、その良さを受け取る人がいないという点です。見てもらえる人数が増えてから見た目を上げると、同じ投資が成果に変わります。
- 訪問者が少ない段階での打ち手:信頼を損なわないレベルまで整える/見つかる記事を足す
- 訪問者が増えた段階での打ち手:見せ方を磨く/会社としてどう見られたいかを設計する
限られた予算と人で進めるなら、どの順番で手をつけるのが現実的か?
順番は3つです。まず信頼を損なわないレベルのサイトをつくる。次に集客を増やす。集客が増えたら、成約率を高めるためにトップページだけを改善する。この順で進めると、各段階の投資が次の段階の前提になります。
- 信頼を損なわないレベルのサイトをつくる:会社名・所在地・連絡先・事業内容・問い合わせ動線を正しく載せる(見た目の第二フェーズ)
- 集客を増やす:3〜5語を掛け合わせた具体的な検索で見つかる記事を積み、アクセスが伸び始める状態まで持っていく(見つかるかの③)
- トップページだけを改善する:アクセスが伸びてから、トップページをLP的に組み替えて問い合わせを最大化する
2つの数字を順番に上げる
成約率と集客力、この2つを上げることで、ホームページの集客になっていくというふうに言えます。
先に成約率だけを上げても、入ってくる人数が少なければ結果は動きません。先に集客を増やしておくと、成約率の改善が同じ作業量でも大きく効きます。どちらか一方ではなく、順番に上げていくことが条件になります。
効き始める時期は設計として見ておく
記事を積み上げていく進め方は、検索から問い合わせが入り始めるまで一般的に半年から一年ほどかかります。業種や競合の状況によって前後します。その代わり、積み上がったページは広告のように止めた瞬間に消えません。3つのステップを順番に回していけば、次の改善に回せる原資が生まれていく、という設計です。
トップページだけ改善するとは、具体的に何をするのか?
サイト全体を作り直すのではなく、アクセスが集まるトップページ1枚をランディングページのように組み替えます。何の会社で誰の何を解決するかを上部に置き、問い合わせまでの導線を短くし、必要に応じて簡易診断ツールやチャットボットを足します。
全ページを同時に改善しようとすると、予算と確認の手間がふくらみます。アクセスが伸び始めた段階では、入口になっているページに手を入れるほうが費用対効果が高くなります。
- 上部で「何の会社か・誰向けか・何が解決するか」を言い切る
- 問い合わせ前に知りたいこと(対応範囲・進め方・連絡後の流れ)を同じページ内に置く
- 問い合わせの手前に簡易診断ツールを置き、自分の状況を確認してから連絡できるようにする
- チャットボットで、小さな質問をその場で拾う
着手の判断基準
この改善は、アクセスが一定伸びてから着手するのが効率的です。訪問者が少ないうちに診断ツールやチャットボットを入れても、使われる回数が少なく、どこを直すべきかの判断材料も集まりません。記事経由の訪問が継続して入るようになってからが着手のタイミングです。
展示会やセミナーに出ているのに、サイトが段階②のままだと何が起きるのか?
リアルの場で名前を覚えた人は、その後に検索します。社名で検索された分は段階②のサイトでも受け止められますが、相手が自分の困りごとの言葉で調べ直したときには、上位にある他社が受け止めます。リアルに投資するほど、その需要の一部が他社サイトに流れていく構図になります。
展示会・セミナー・交流会・紹介は、検索を増やします。会った直後は社名で調べられ、少し時間が経つと「自社の困りごと+業種+地域」のような具体的な言葉で調べ直されます。後者を受け止められるのは、段階③に入っているサイトです。
リアルで作った需要を自社で受け止める
商談まで進めば決まるという会社ほど、弱いのは入口の一点だけです。段階②のままだと、名刺を渡した相手がもう一度調べたときに比較候補が増え、その時点で選択肢の一つに戻ります。段階③に入っていれば、困りごとの言葉で検索した段階で自社の記事に当たり、会った記憶と検索結果が重なります。
やることは、見た目を最上段に上げることではありません。信頼を損なわないレベルを確保したうえで、現場で聞かれている質問に答える記事を足していく。これが②から③への移動そのものになります。まずは社名で検索し、次に「自社の困りごとの言葉」で検索して、今どちらの段階にいるかを確認するところから始められます。
よくある質問
自社サイトが「見つかる」までの4段階のうち、どこにいるかはどう確認すればよいですか。
①URLを直接入力して表示されるか、②社名・屋号で検索して自社サイトが出てくるか、③社名を知らない人が使う困りごとの言葉で検索して出てくるか、④新規の問い合わせに検索経由が継続して入っているか、の順に確認します。②は公開されていれば到達しやすい段階で、③は意図的に記事を足していく打ち手が必要な段階です。
見た目の改善と集客の改善、どちらを先にやるべきですか。
見た目は「事業内容など全体的な情報が載っていて、信頼をギリギリでも損なわない」第二フェーズまでを先に確保し、そこを越えたら集客側に回すのが現実的です。両方で一番上の段階を最初から狙うと、とんでもない予算がかかります。
大きな検索語で上位を狙わずに、3〜5語の組み合わせから入る理由は何ですか。
3語、4語、5語ぐらい掛け合わせた検索は一件あたりの数が少ない一方で、困りごとが具体的な検索ほど相談につながりやすいという考え方もあるためです。大きな言葉はすでに大きな投資をしている会社が受け止めている状況になりやすく、限られた予算と人では勝ちにくくなります。
簡易診断ツールやチャットボットはいつ入れるのがよいですか。
アクセスが一定伸びてからです。訪問者が少ないうちに設置しても使われる回数が少なく、改善の判断材料も集まりません。記事経由の訪問が継続して入るようになった段階で、トップページの改善とあわせて導入するのが効率的です。
記事を積んでから問い合わせが入り始めるまで、どのくらいかかりますか。
一般的に、検索から問い合わせが入り始めるまで半年から一年ほどが目安です。業種や競合の状況で前後します。その代わり、積み上がったページは出し続けた分が残り、止めた瞬間に消えることはありません。
参考・出典
- 本記事の「半年から一年」は、検索から問い合わせが入り始めるまでの一般的な目安です。業種・競合状況により変動します。(2026年9月時点)
関連記事
税理士のホームページに何を載せるか|状況別の導線と4項目
士業のホームページに専門用語を書いても集客は伝わらない
ホームページから集客できない原因は4つ|直す順番から整理する
